西部地区での起業

2023.11.21
西部地区での起業
西部地区、夢と暮らしは「どっちつかず」がちょうどいい?

喫茶フリーデン/BEYOND THE TIME_HAKODATE 店長 和土 遼

「この夜景の、光の一つになりたい」
函館山に上ってはそう思っていたのも、もう何年前でしょう。
喫茶フリーデン、そしてBEYOND THE TIME_HAKODATEです。
当店は昨年、西部地区の市電青柳町駅すぐそばで開業しました。店内から路面電車が行き交う様子を眺めながら、コーヒーやオリジナルのノンアルコールカクテル、そしてビジネスパートナーの「焼菓子KUU」のお菓子を楽しめる 喫茶店兼ノンアルバー。イラストレーターとしても活動する店長・和土遼とその家族で運営しています。
当店のノンアルコールカクテルには、全て物語を感じる名前をつけています。物語といえば、当店がある青柳町にも。
例えば函館公園。一歩足を踏み入れれば、目に映るもの全てに語るべき物語があります。博物館にこどものくにの観覧車、四季を彩る桜や松の木にさえ歴史があるんです。
青柳町は、西部地区の観光中心地からは少し外れた、「普通の住宅街」の色が濃い場所。 でも、少し歩くとロープウェイが、八幡宮が、谷地頭温泉が…風のない日はハリストス正教会の鐘の音も聞こえます。西部地区の魅力にハマった人には、ワクワクを思い起こす機会がそこかしこに。
「普通の住宅街」と「西部地区の特別感」、その“いいとこどり”ができる場所、それが青柳町です。
そんな青柳町にある当店ですが、営業は金曜の夜と土曜の昼のみ。実は、別の仕事をする傍ら、夢を副業として小さく実現させてみた、「小商い」なんです。お店の内装も、融資を受けずに自分たちの手作りで済ませていますし、「焼き菓子KUU」のパティシエも別に仕事を持っています。 そんなやり方で開店から1年。最近は道外や海外のお客様も増えており、喜びを感じながら続けられています。
私たちは、「やりたいこと」をそのまま置いておかない。別の仕事に生活の基盤を求めつつ、完璧じゃなくても、夢を形にしたかった。この西部地区で、好きなことだけで生きていけたらいいけれど、そこまで思い切れない。そんなどっちつかずで、「普通の暮らし」と「特別な夢」の“いいとこどり”を するのがちょうどいい。
今後はそんな仲間を増やせていけたら、と考えていますので、どうぞよろしくお願いします。

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