西部地区の暮らし

2023.03.31
西部地区の暮らし
Old is New.

株式会社ガーデン 佐賀 吉憲

僕は普段、グラフィックデザインの仕事をしてるんだけど、いま青柳町会の役員もやらせてもらっててさ。町会のイベントのポスターなんかを作って、地域を盛り上げる協力をしてるんだ。
 
青柳町会はリーダーが若くて、役員も僕と同じくらいの世代が大半。ほら、地方って年寄りが若い人を押さえつけてるイメージがあるじゃない?
まぁ、そういう場面もないわけじゃないけど、ラッキーなことに青柳町では若いメンバーが中心になって、自分たちでまちをつくろうぜって、いろいろと取り組んでるんだよね。
 
去年の12月には、チャリティバザーをやったよ。「えっ、バザー?古っ・・・」って思った人、違うんだな〜これが。ものすごくたくさんの人が来てくれて、高いだの安いだの値段の交渉をしたり、珍しいだの何だのって、みんな笑顔で大盛り上がり。本当にいい風景だったよ。
 
これからの世の中ってさ、原点に立ち返って人と人のつながりが大切だと思うんだよね。
もちろんバサーに行かなくたって、掘り出しものはメルカリで見つかるかもしれないよ。 
でも画面越しの切り取られた人間関係じゃイマイチ盛り上がらなくない?
それから、「利用する/される」みたいな損得勘定のつながりにも、もうウンザリだよ。自分たちが本当に楽しみながらやるってのがいいんだよね。
人間の考えることなんてソクラテスの時代に考え尽くされたって言うじゃない。どれだけテクノロジーが進んで便利になっても、ひとりぼっちじゃ生きてて寂しいと思うんだよな。
 
あれ、西部地区から話がそれちゃった。(笑)
まぁね、僕が考えるこの地域の魅力ってのはさ、教会にしろ、喫茶店にしろ、町会にしろ単に歴史が古いってことだけじゃなくてさ、そこに行けば、自分の毎日をいきいきと生きようとしている人に出会えるってことじゃないかと思うんだ。
そういう人たちと会話を交わしたり、頼ったり頼られたりっていう、ちょっと古くさい人情味の溢れる人間関係をつくりやすいのが西部地区の魅力なんじゃないのかな。
 
ま、この空気が西部地区だけの話じゃなくて、函館全体に広がってくれたらいいなと思ってるんだけどね。そうすれば函館という街が、本当におもしろい最強のコミュニティになるじゃない。まずはそんなモデルとなれるように、これからもグラフィックデザインを通して青柳町を盛り上げる活動をしていきたいね。みんなで自分たちのまちをつくっていこうぜ。

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